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桜も散って新緑の季節になると増えますね
「急にめまいがして」「血圧が急に高くなって」「腰が痛くてしょうがない」
等々・・「何か変わったことはしませんでしたか?」「いいえ、なんにも」
でも、だいぶ私も学習しましたから
「草取りとかしたでしょう?」「ええ、ちょっとね」「ちょっとって言ったって
朝から飲まず食わずで2〜3時間かがむんでしょ、そりゃ重労働だ」
「草取り」に「山菜採り」「タケノコ採り」「キノコ採り」
それが「命取り」になっている人のなんと多いことか!! |
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「Iさん顔色が悪いですね。外に出てますか?」
「いや〜、ほとんどでないね、ほら、今野球やってるからさ」
「えっ、野球ならいい運動じゃないですか」「そうじゃなくてさ
テレビで大リーグやってるから、つい見ちゃって」
「でも、一日中やってるわけじゃないでしょう」「BSでさ、一日見れるよ
今なんにも仕事してないし、他にすることないからね」「・・・・・」
子供からおじいちゃんまで、ゲームにBSにパソコンにDVD・・外はこんなにいい天気なのに |
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雪がとけて暖かくなると、病院では農家のみなさんの姿を見なくなります
田植えや畑の作業で忙しくなるんですね、これは秋の稲刈りの時も同じです
それをすぎると、くたびれてあちこちしんどくなったみなさんがまた帰ってきます
冬休み・夏休みの子どもたち、年度末の疲れ切った先生方
行事のない病院でも、しぜんにわかる一年の移ろいですね |
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「Hさん、ずいぶん久しぶりですね。とっくに薬切れてるんじゃないですか?
ほら、ずいぶん血圧も上がってるじゃない」
「すいません。つい油断しちゃって。ごめんなさい、これからはマジメに通いますから」
「ボクにあやまらないでくださいよ。ボクが困るわけじゃないんだから。
自分のか・ら・だ・にあやまらなくちゃ。大事にいたわってあげなくてゴメンナサイって」
「ここは、『裁判所』でも『学校』でもないんですから」ボクの口癖です
・・・といって寄席でもありませんけどね |
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「春になったから散歩しましょうね」
「うんにゃ、サンポしてると『あいつは糖尿病だから運動してるんだ』って
みんなにいわれるから、やらねえんだ」
「そんなことないでしょうに・・・、ボクもしてるけどねえ」
「やっぱり血圧高いから、薬飲まないとだめですね」「でも、『血圧の薬は
一回飲んだら一生やめられないわよ』ってみんながいうから、飲みません」
「そんな、麻薬じゃないんだから。・・・タバコだったらそういってほしいけど」 |
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「雪がとけたら、散歩しましょうね」
「でも転ぶといけないから、外を歩くなって息子が言うんです」
「そうしたら、足腰が弱ってしまうでしょう」
「歩けなくなるから、どんどん散歩しなさいって、みんなにいわれてるけどねえ」
「ころぶ人のほとんどは、家の中でころぶんですからね」
「ええ、だからなるべく部屋からも出ないようにしています」
そうやって、みんなひきこもってゆくんですね「箱入りおばあちゃん」がまた一人か |
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タミフルが出回って治療法の選択枝が増えたのは良いことです
「仕事(学校)休めない」という人も多いですし・・
その一方で、熱が上がらないので、すぐ学校へ出たり
(それでまわりにうつしたケースが多かったそうな)
無理して、結局長引かせたり、いろんな人を見ました
やっぱり熱でたら休養してうまくやりすごさないといけないんでしょうね・・
・・えっ、そうできれば苦労しない!って。
やっぱり、まだまだウイルスの方が上手ですね |
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89歳になる元気なおばあちゃんです
「せんせいきいてくださいよ、きょうはここでお薬もらって
あしたは眼科に行かなくちゃ。そのあとはデイサービスに行って・・
あ〜、いそがしいいそがしい」
「デイサービスも楽しめばいいじゃないですか。さきのことばっかり
考えてると、『いま』がなくなってしまいませんか?」
「娘にもいつもそういわれるのよ。いまが大事でしょって、できた娘ね」
目の前にいい教師がいるからでしょうね(笑)
さあ、こんな無駄話してないで、早く帰っていいですよ!」 |
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「脂っこいものやお肉食べすぎると、胃がむかむかするんですよ」
(食べ『過ぎ』って、自分で原因がわかってるじゃないですか)
「草取りで何日も無理したから、からだがしんどくて」
(『無理』って、やっぱり自分で感じてるでしょう)
「かぜがひと月も治らなくて、だるくてしょうがないんです」「忙しいんですか?」
「ええ、絶対に仕事は休めないんです」<・・・・・>
もっと自分のからだを信じて、からだの声に耳をすましてみませんか |
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大館のおまつりに「アメッコ市」というのがあり2月第2週の週末に行われます
この日にアメを食べると一年中カゼをひかないそうで・・
それはともかく、このへんではこの手のお祭りが多いですネ
「犬っこまつり」「花っこ市」「もちっこ市」
「っこ」をつけるのが好き(?)なんですね
「これ新しいクスリっこです。袋さ、なまえっこ書いてあるがら間違えないで。
これ、おつりっこ、かばんこさちゃんと入れでね。」なれないと子ども扱いと思うかも |
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「こんど、わたし補聴器を作ったんですよ」「それはよかったですね」「はっ?」
「よく聞こえますか?」「はっ?せっかくだからってダンナが言うので
大学病院の耳鼻科に何度もかよって、いいのを作りました」
「そ・れ・は・高・い・ん・でしょうね」「はっ?ええ、32万円ですよ」「ひえ〜
・・・でも、ど・う・し・て・今・つ・け・て・な・い・ん・で・す・か?」「はっ?いえ、
付けてると違和感があるので、銀行とか、大事なお話の時だけ付けるんです」
「はぁ〜〜!?」
病院での会話も大事だと思うんですけどね、ぶつぶつ |
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予防接種に子どもを連れてきたお母さん、子どもはあばれています
「イヤダー、ちゅうしゃ、痛いからイ・ヤ・ダッ」「だいじょうぶよ、○○ちゃん痛くないから」
う〜ん「すぐに終わるわよ」「ちょっとガマンしましょうね」はいいですけど
「痛くない」わけないですよね、針刺すんだから。そういうお母さんもっけっこう痛そうです
ただ「この先生は痛くしないから大丈夫」って、ひとのせいにするな〜 |
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「Wさん、最近ちょっと太ってきたんじゃないですか?」「そうなんですよ。
なにしろ、食べるものなんでもおいしくてしょうがないんですよ」
「そんな、食べ物が悪いみたいじゃない。選んで口に入れてるのは自分ですからネ」
昔は「食欲が旺盛なのは健康のしるし」といって喜んでましたが
今は「それは大変ですねえ」というリアクションです
からだは本当にほしがってるんでしょうかねえ |
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健診で肝機能が悪いといわれたLさん、2年前にも脂肪肝と診断されています
「甘いものに目がなくてね、ついついたべちゃうんですよ」
「でもね、健診はやればいってものじゃなくて、それで生活を改めなくちゃ」
「そうですね」「たとえば、スピード違反の取り締まりみたいなモンで
”くそ〜、運が悪いなあ”じゃなくて”このままいけば事故を起こすところだった”って
反省して、運転を改めなくちゃいけないわけでしょう?」「・・・・・・」
ふと、職業欄に目をやると、なんと「自動車学校教師」!
「まあ、よくおわかりでしょうけどね、ぶつぶつ」 |
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高血圧・糖尿病・高脂血症とそろったTさん「こんど、新しい保険に入ろうと思って
そしたら血圧でかかっているなら薬を教えてといわれたもので・・」
「保険もいいけど、病気の治療をしっかりする方が大事ですよ。
火災保険や入院保険にいっぱい入ったからって火事や病気にならない訳じゃないけど
病気を防ぐ意味での「保健」は、やるだけ健康になるんですからね」
ホケン料もぜんぜん安いんだけどなあ |
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「あだまいでくて(頭痛くて)、かぜひいだす」「どんなぐあいですか?」
「ずーとまえからこの左脇がいでくて」「えっ?それは、前からでしょう」
「んだ、かぜだどおもうんだ。あだまいでえし」「セキとか出るのかな?」
「腰もいだくて、だばってくすりだばいらね。いつもの座薬けれす」「はあ?」
「くすりのむのやだがら、かぜだばって」「こたえはもう決まってるんじゃない・・」
「んだ、かぜだ、どもなんね」「・・・・ホント、どうもなんねな」
しまいにはこっちの頭が痛くなってきます |
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「なんだか背中がざわざわします」これはわかります
「胃がニヤニヤして・・」「手がジャラジャラするす」
「アタマがうじゃめいてどうもなんね」「目がモチャクチャして」
「なにしろあだまがいぐね」
なんとなくわかるんですけどね(最近はそのまんまカルテに書いてますけど) |
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ちょっとふとりぎみのFさん「あんまりたべないようにしてるんだけどねぇ」
「ちなみに朝ご飯は?」「あさはパンだす」
「パンはご飯よりカロリーが高めだからね。バターとかつけるしね」
「うんにゃ、わたしはバターもジャムもつけねえすよ」
「へえ〜、じゃあどんなパン食べてるの?」
「いっつもクリームパンかあんパンだすな」「あのねえ・・」
「やっぱりだめだすか?へば今度から、食パンにハチミツぬって食べるす」
看護婦がくすくす笑ってます、本人はいたってまじめです |
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「・・・・・・・・」「咳が出るんですね?(問診票にはセキとだけ書いてあります)」
「ハイ・・・・・・」「いつからですか?」「一ヶ月・・・」
「長いですね、他に症状はありますか?」「いいえ・・・」「・・・(しばらくにらめっこ)」
だまって座ればピタリと当たるというわけにはいかないんですけどね
ときどき自分が調べられている気分になります、トホホ |
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ちいさな赤ちゃんを抱えたおかあさん
「この子が夜泣きして、眠れないんで、ホント、つかれます」
「大変ですよね」「カゼ気味なんですけど、おっぱいやってるから
お薬、飲まない方がいいですよね」「そうですね、できれば・・
おかあさんが、睡眠薬のんでぐっすりってわけにいかないですからね、いっそ
赤ちゃんに飲ませて、眠ってもらえば楽なんでしょうねぇ、冗談ですけど(笑)」
「なるほど、そういう手がありますね」「まあ、冗談ですよ」「それいいですね」
「ですから、ジョークですってば(汗;)」
お気持ちはわかりますけどね(三児の父ですから) |
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「どこかお具合の悪いところはありませんか?」
「そうですね・・、自分ではかわったことないと思ってるんですけど
どうでしょうか?だいじょうぶでしょうか?せんせい」
「う〜ん、ご自分の症状ですからね、ご本人以外はわかりませんよ
なければ、ないで結構じゃないですか。よかったですね」
「はあ・・・・」みなさんご自分の身体にもっと自信を持ってほしいものです |
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「最近どうも血圧が高いんですよ、胸もどきどきするし何でかなあと思って」
「なにか変わったことで、思い当たることはないですか?」
「べつに・・・なんにもないですけどね」「そうですか」
「まあ、しいて言えば2週間前に兄が亡くなりましたが」
「えっ?それじゃあ無理もないじゃないですか」「そうですか、大丈夫ですかね」
「そんなときに平然としてる方がおかしいと思いますけど」
こころと身体は切り離せないとホントにそう思います |
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「わたしはこの病院にお世話になってるから、健診やらなくても、だいじょうぶでしょ」
「でも一度も検査してないじゃないですか、何もしないで大丈夫とはいえないな〜」
「ごらんのとおりどこもなんにも具合悪くないから大丈夫」
「みんな具合悪くないけど安心のために健診受けてるんじゃないですか」
「むかし会社に勤めてるときは毎年やってね、異常ないって言われたんだ」
「それはいつごろですか?」「そうだね、もう10年になるね」
「わたしは健康に自信があるんですよ、ぜったい病気にはかかりません」
「(裏付けがないと、ちょっと説得力が・・)」
大館地区は健診受診率が低いです。敵はてごわいですね。 |
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「僕もそろそろいい年だから健康に気をつかうようにしてるんだ」
「そう、どういうふうにだい?」「今はサプリメントの時代だからね、不足するビタミンを
しっかりとるようにしてるんだ。ビタミンB,C,EにDHA,いまはコエンザイムQ10さ」
友人はハンバーガーを食べ終えるとコーラを飲みながらタバコをくゆらしてそう言った |
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いつも肝臓の数値が高くて、ひっかかるおばあさん
「せんせー、今度はどうでした?」「そうね、やっぱり少し悪いようだね」
「えっ、そんなに悪いんだすか?」「いや、そんなにひどくはないけどもね」
「ガンじゃないですか?」「まず大丈夫だと思うけど、絶対ないとは言えないからね」
「じゃあ、心配ないですね」「いや、少しは悪いから気をつけないとね」
「えっ、そんなに悪いんだすか?薬飲まなくてだいじょうぶですか?」
「ビミョーだね、昔のんでいたからまた飲んでみようか?」
「えっ、副作用ないですか?」「そりゃあ、可能性はありますよ」
「じゃあ、飲みたくないです」「そうしますか」
「で、肝臓は大丈夫ですね?」「・・・・・」
患者さんはみんな「大丈夫、心配ない!」のひとことを待ってるんでしょうね |
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「頭が痛くて、手がしびれて、といきどき動悸がします」
「あと、つかれやすいし、食欲もないんですよね」
「それと・・・」そこまで聞いていた、とある老先生
思わず叫びました「ひとつにしなさいっ!」
「・・・・・・・(絶句)」
研修医時代の名物先生でした |
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「どうも膀胱炎みたいで、オシッコが近くて、30分に一回もトイレに行くんだすよ」
「そりゃあ大変だね。まず、検尿してみましょう」「はい」
・・・しばらくあって「すんません、センセー。ぜんぜんでねんだす」
「せぎがひどくて、たんがせわに出るんだばって、悪い病気でねえベガ?」
「そうですね、じゃあタンを出してください、調べてみましょう」・・・・・しかし
「なんぼやってもでね〜す。つばしか出ねえ」
『必要なときには出ない』 マーフィーの法則でしょうか |
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「わたしゃもう90だからね、いつお迎えが来るかと待ってるんだけどね
なかなかこないんだよ」「まあまあ、そんなこといわずに」
「皆さんに迷惑ばっかりかけて、生きててもしょうがないわな」
うしろには「またそのセリフ!」という顔つきのお嫁さんの姿が
「ああ、どもなんね、どもなんね」と毎回つぶやいてる人もいます
そうやって自分に呪文かけてるから病気になっちゃうんでしょうか
その呪文をといてあげるのが医者の仕事かもしれませんね |
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「どうです、ウォーキングは続いてますか?」
「いや、ひざがいでえがらやめだす。そしたらふとっちまって」
「ここが運命の分かれ道ですよ。」「はあ?」
「膝が痛い→歩かない→太る→ますますおっくうになる→家にこもる
→足腰が弱る→膝がもっと痛くなる・・・」ありがちなパターンです。
もう一つの道は、
歩く→筋力がつく→痛みが軽くなる→やせる→ますます歩く→元気に長生き!ですよ」
「・・まずいいがら、いづものシップと坐薬と痛み止めくださいナ」「ハイ」 |
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「肩がこってこってひどいんですよ、頭痛もするし、あげくは吐き気までします」
「それは大変ですね。筋緊張性のものでしょうからとりあえずは痛み止めや
湿布を出しますけど、こんなふうに、肩こり体操をやってみてくださいね
ストレッチすると、本当に楽になりますから」といってパンフをお渡しするのですが
数日後、「また薬ください」「どうですか、体操やってみました?」
「・・・いいえ,、なかなか忙しくて」 この一線を越えられない方が多いようで |
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坐薬(ざやく)を「すわったままで」飲むお薬だと勘違いして
口から飲んでえらいことになったおじいさんがいたそうな
ある時トイレでナースコールがなって看護婦がかけつけてみると
おじいさんが「なんとかしてくれっ」なんとウォシュレットを知らずに押して
止め方がわからず、立つに立てなくて、オロオロしていたそうです
「あたりまえ」と思い込む落とし穴ですね |
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「最近、血圧が高いんですけど、大丈夫でしょうか?心配で」
「そうですね。高いのが続いているから、ここいらで薬をちょっと強くしますか?」
「えっ、強い薬飲んでも大丈夫でしょうか?しんぱいです」
「それもわかりますけどね。高いのを放置するのもいけませんしね」
「そうですね。どうしたらいいんでしょう・・」「やはり、くすりを・・」
「でもやっぱり、しんぱいだからいつも通りでお願いしますっ」
「はい、じゃあ、ちょっと執行猶予ですね」
医者としては患者さんの先行きが心配ですネ |
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お母さんにつきそわれてきた中学生?お尻を半分出してます
かぜのようだけど、むすっとして自分では何も話さない
「ほら、あんたが話しなさいよ」「(るせえな)」みたいな顔
ありがちですね・・・・むかしの自分を見るようです
娘さんに付き添われてきたおじいちゃん「どうしましたか?」
「うんにゃ、なんでもねえ」「まあ、おなかが痛いって言ってたじゃない!」
秋田県人は自分のことうまく話せないとよくいいます
小さい頃から、「お医者さんごっこ」でもやればいいのかもね |
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「めまいがしてなおらないから心配で大きい病院に行ってきました
そしたら、ちゃんと紹介状をもらってきてといわれたもので・・・」
「なんだ、水くさいなあ。最初から言ってくれればすぐ書くのに」
「でも、なんだか申し訳なくて」・・・・・気をつかってくださるのはうれしいのですが
そんなことで怒ると思われているのかと、かえって淋しいものです
しばらくして「またお世話になります」「えっ、あっちの病院は?」
「やはりこちらに通わせてください」「向こうの先生にはちゃんと話してきたの?」
「いえ、なんにも・・・」 |
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便秘だと言って下剤をもらっていったMさん
「いまだば下痢になったばって、下剤やめてもいいべが?」
「もちろんですよ」「へば、こんど下痢止めくださいな」「はあ?」
研修医で当直していたある夜のこと。おそくに電話で起こされ
「○○さんが眠れないので、睡眠薬がほしいそうです」
病室に行ってみると、なんと患者さんはぐうぐう寝ているではありませんか!
ちょっといじわるに
「じゃあ、○○さんを『たたき起こして』睡眠薬を飲ませてあげて!(笑)」 |
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学生時代に教授回診での一コマ。患者さんの前で教授が
「この若い人たちは、いわば’竹の子たち’ですな」
「はっ?」「・・・そのうち藪(やぶ)になります、ガハハハ」
と、ひとりでおもしろがっていました
ちなみに藪医者とは「先の見通しが利かない」というもじりで
「先が全く見えない」土手医者というのもあるそうな |
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むかしはこわいお医者が居て
「あのう、かぜひいたみたいなんですけど」というと
「なんで、カゼだってわかるんだ!それは私が決めることだ!」
と怒鳴られたという話を聞いたことがあります
今そんなこと言ったら、だれも来なくなりそうですけど
そんな石頭(医師あたま)には、ならないようにしなくちゃ |
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「あのう、わたしバナナは食べてもいいんでしょうか?」
「ええ、糖尿でもないし、そういう薬も飲んでないし・・・・」
「リンゴなんかはだめでしょうね・・・・」
「いえ、食べてはいけないものはないと思いますけどね。
何がだめと言うより、食べる量やバランスが問題ですからね
そもそも、○○○△△△しかじか・・・・・(と食事療法のお話)」
「わかりました。じゃあ、もうひとつ。タマゴはいいですか?」
「・・・・・・・・」
テレビで○か×かはっきりいう悪影響でしょうね。 |
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「このあいだ、デイサービスに行ったら、すごくたくさんいてびっくりしました。
半分が車イスなんですよ。私なんかこれでも元気なほうですからね、楽しかったわ」
「それは良かった。でも、あんまり元気になると(介護度が良くなって)
来なくて良いっていわれるから、『適当に元気』でいないとね」
まったく、ウソのようなホントの話しです |
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「たばこはくわえるけど、煙は口の中までしか入れとらん!」
(じゃあ吸わなくてもよさそうなものだけど)
「酒はやらん!焼酎をお湯でい〜っぱいにうすめて飲んどる」
(全部飲んだら同じなんだけどな〜)
「塩分控えて、みそ汁も思いっきり甘くしてのんでます」
(まずそ〜)
「若い頃は低血圧だったんだから、こんな高いのウソです!」
(40年も前だと時効だけど・・)
世の中いろんな理屈があるものです |
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20代の女性、自律神経失調症でストレスに敏感なヒトです
今日は妙に思い詰めた表情
「どうかしましたか?さしつかえなければ何でも話して下さいね」
「・・・あのう・・・わたし、友達の結婚式で先生を見かけたんです」
「えっ?」「先生、あんな人だとは知りませんでした・・(笑)」
そういえばバカな宴会芸を披露して、しらけまくって・・・
「え〜っと、じゃあ、いつものクスリだしておきますからね(汗)」 |
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コレステロールが高いけど、「クスリは飲みたくない」と
食事療法するといって3年目のCさん、「やっぱり下がりませんね」
「やっぱり、クスリ飲んでみます!」「そうしますか」
「あのう、でも、こんなのと一緒にのんでも良いんでしょうか?」
そういって取り出したのは、各種ビタミン剤、サメの皮、漢方薬・・・
そこには「いつまでも若くいたいあなたに・・・」の文字が
ここぞとばかり「このクスリはあなたの’血管を’若く保ちますよ!」 |
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「食べ過ぎで、むかつくので消化剤下さい」
まるまる栄養のいいおばさんが「疲れたから栄養剤の注射お願いしま〜す」
「そろそろカゼ引きそうだから風邪薬もらっておきます」とニコニコ顔の主婦
赤ら顔でいかにも酒好きなおじさん「飲み過ぎだから肝臓の注射一発たのむ」
飢餓の子供たちのニュースみたあとだと、こちらがむかついてきますけどね |
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入院中の二人のおばあちゃん
「冬のあいだひとりでは心配、入院させて」というAさん
施設はダメと、春になったら一緒に住むと息子はいい
それまで何とか置いてほしいと・・・
家族と同居してるがうまくいかないというBさん
入院中は平然として調子が良い
家に帰るととたんに具合が悪くなって逆戻り
かけこみ寺ならぬ「かけこみ病院」ですね |
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「朝起きると寒くて鼻水がでるんだす」
「カゼなおったばって、まだ日に2回くらいセキが出る」
「それじゃあボクのほうが多いね。おならもセキもくしゃみも、
身体の中からいらないものを出そうとする大事な働きなんだから、
なんでもかんでも出なくすればいいというものでもないでしょう」
・・こんなことばっか言ってるからか、最近ヒマだなあ |
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「いつものお薬全部と、シップ、うがい薬と、あと風邪薬も下さいな」
少し前まで、こう言って紙袋ひとつ分くらいのお薬をもらっていく人はいました
いまは・・「今日はこれとこの薬だけ、一週間ぶんでいいです」
わたしはそれが本当と思ってましたが、必要な薬もひかえる人がいるのも確か
川崎では多くもらった湿布と風邪薬、売りさばいていた強者もいましたね |
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白内障の手術をする人が増えています。それこそ「目からウロコが落ちる」ように
まわりがはっきり見えて感動されるようですが、中にはがっかりする人も・・・
「こんなにしわが増えてしまって」「うちのじいさんはこんな年寄りだったのか」と
「信号をギリギリに渡るようになったりして、手術後のほうが交通事故が多いんです」
眼科の先生が残念そうに話していました |
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患者さんたちは自分の痛みや病気のことで妙に競い合うことがあります
「わしは腰が痛くてねぇ」「わしなんか、椎間板ヘルニアだっていわれてんだ」
「そうけ、オレは座骨神経痛だどっ」「痛風の痛みにはかなわねえべ」などなど
甲乙つけがたいから、病という字はやまいだれに「丙」だそうな
「へぇ〜」 |
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「もうとっくに薬切れてる時期だけどね」「いえ、毎日ちゃんと飲んでますよ」
「たまに飲み忘れることもあるでしょうからね」「いや、絶対にそんなことはない!」
「・・・じゃあ、今度奥さんつれてきてくださいよ、おうちの様子も聞きたいし」
「わかりました」
しかし、つれてくるのいつも忘れるので話はいっこうに進まない・・・ |
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「おかわりありませんでしたか?」「ええ、大丈夫です」そういって診察が終わり
帰り際に振り返っていわく「そういえば、このあいだ夜中にめまいがして、
血圧がエライ高かったモンで救急にいったら、念のためというんで
3日ばかり入院してきましたけどね」「・・・・・・・・(あ然)」
「去り際のひと言に要注意」、じつは医者の教科書にも書いてあります |
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「ハ〜イ、お口を大きく開けて〜」
というとみんな目も大きく開けて上見るのなんでだろ〜
「胸の音を聞きますから」とシャツをめくると
みんな両手もあげてバンザイするのなんでだろ〜
もう何年も血圧計っているのに、そのたびに
「腕時計はずしたほうがいいですか?」ってきくのなんでだろ〜
がいらいこばなしのアクセスが一番多いの、な・ん・で・だ? |
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夏バテという青年に「カップラーメンとか、コンビニ弁当ばっかりじゃなく
新鮮な野菜や果物をどんどん食べないとね」そういって指導
さて、昼休み、職員達はカップラーメンにお湯を注ぎ
コンビニ弁当を電子レンジで温め始めるのでした・・・
おいおいっ(そういう自分も一人の時はピザばっかになるのよね・・) |
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患者さんが診察の前に封筒を差し出して
「あのう、これ、お受け取り下さい」「いえ、そういうものはいただけません」
「いえ、そういわずにお願いします・・」「受け取らないことになってるんです」
「えっ、・・・でもこれ紹介状ですけど」「あっ・・・、そうでしたか(赤面)」
うちじゃありませんが、本当にあった話です。 |
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「一週間も便秘して、おなかが張っちゃって」「そりゃ大変だ、牛乳飲んでみました?」
「いや、牛乳飲むとわしゃ下痢するから」「・・じゃあ、ヨーグルト少しとかでもね」
「ダメダメ、あんな甘いものは食べられん」(甘くないのもあるけどな・・・ぶつぶつ)
「水分とって、生野菜や果物をどんどん食べて・・・」「毎日食べとる」
「じゃあ、しょうがないね、下剤を飲んでみるか」
「いや〜、前に下剤飲んで下痢してえらいめにあったんだ〜」
ふりだしにもどる↑ |
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塩分取りすぎが多い秋田県「血圧が高いから、しょっぱいものは控えてね」
「わかってるす、わしなんかみそ汁はいつもお湯でうすめて飲んでるモン」
「・・・でも、それ全部飲んだら、同じじゃないのっ!!」「・・そうけ?」
・・・栄養指導はむずかしい |
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長年高血圧で薬を飲んでいたAさん、3ヶ月ぶりに顔を見せていわく
「血圧が200もあってびっくりしてきました」「どうして薬をやめたの?」
「もう長いこと飲んだし、調子がいいからもういらないかと・・」
(こういうかたが意外と多い)
タバコはやめてないから「咳が出て息が切れてダメだ」とまた通ってますけど、トホホ |
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「ねむれねーので、薬下さい」「ふ〜ん、まず何時に床にはいりますか?」
「わしは、7時ってば寝るすな。そんで、夜中の1時2時ってば目が覚めるんだす」
「・・・それじゃ6〜7時間寝てるじゃない、もお十分でしょう」
「だばって、朝まで布団の中にいるのつらくてな〜」
「じゃあ夜もう少し起きていれば良いんじゃない?」
「だばって7時ってばねむぐなるがらな」
「・・・・ZZZZZZ] |
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「お酒はどのくらい飲みますか?」
「サケは飲みません!・・・もっぱらビールです」(ギャフン)
この手のリアクションにはだいぶ慣れましたが、新手が出現!
「朝ご飯は何時に食べました?」
「食べてないです」「あ、食べないできたのですね?」
「いえ、あさ、パンと牛乳だけで済ませましたけど」
「・・・・・(お米じゃないとご飯といわないのかなぁ?)」 |
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寒い冬はもちろん、夏でも厚着のおばあちゃんたち。
昔ながらに肌着を何枚も重ね着するタイプが多くて、
なかなか肌があらわれない。
らっきょうみたいにむいてやっとたどり着くと、汗でびっしょり。
「そうやって過保護にしてると、かえって弱くなっちゃうよ」
転んだときのクッションだと思って、皮をむき続ける毎日なのです |
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90のおばあちゃん、「もう、あんまりそとにでることもないね〜」
横におじいちゃんが付き添っているので
「でも、だんなさんと毎日にらっめこしていても飽きちゃうでしょ」
冗談のつもりでいうと、振り返って薄笑い
「・・・・ああ、うちの息子ね・・・」わたしの笑顔は凍り付く
見た目じゃトシはわかりませんね・・・ |
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「娘に、血圧高いんじゃないかといわれたんです」そう来られた女性
血圧を一日3回測って何年にもなるという。
それは感心ですねといってノートを見て仰天!
ほとんどの血圧が上は200以上、下は100を越えているではありませんか
「いまは130/85越えると高めだというんですよ。」
「えっ、そんなの知りませんでした!」「!!?@#X?=そうですか・・」
何事も正しい知識は身を助ける、ですね |
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糖尿病でコレステロールの高いBさん
最近急に太りだして、中性脂肪もうなぎのぼり
「なんかへんなものたべてませんか?」「いいえ・・」
それでもいろいろきいていくと「そういえば、
テレビでチョコのポリフェノールが体にいいといっていたので
毎日板チョコ一枚ずつ食べています」
「・・・・・」
なんか勘違いしてるようですね。
みの病院のもんた先生は責任とってくれないけどね・・・ |
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「ど〜も、ぱっとしねくて、頭がはっきりする注射っこうってけねすか?」
こういうかたが非常に多い。はっきりした原因がないひとには
「そんなの覚せい剤くらいしかありませんよっ!」とかわすんですが
「じゃあ、それひとつお願いします」といわれたときは
のけぞりましたけど・・・ |
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外来ではお年寄りが多いので耳の遠い方もいらして
ついつい大きな声を出していると、待合室まで聞こえると評判?
父は大声出せなくて、横にいる看護婦がすかさず耳元で
「ぐ・あ・い・は・ど・う・だ・が・と?!」と通訳みたいだったそうで・・
「貧血があるね」「はっ?しんけえつうだばねえす」
「じゃなくて、ひ・ん・け・つ!!血が薄いのっ!」
「はっ?毛がうすいのげ?」「もおいいっ(怒)」
と、しまいにはおこったみたいになってげんなり。
補聴器すぐ投げ出す人が多いから、手話でも覚えてもらおうかしらん。 |
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はじめての方にはいわゆる「問診票」を書いていただくのですが
思わずにやにやしてしまうことがあります
「けづあづ(血圧)がたかい」「はなみぢ(鼻水)がでる」など
しゃべるまんまなので・・
「不正脈(不整脈)」「風(風邪)」「高年期(更年期)」など、
そのうち傑作集ができそう
・・・でも、看護婦が「心呼吸(しんこきゅう)」とか書いてたりするのよね |
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カゼといって見えた方「どうしましたか?」と聞くと
「べつに、やむわけでもないし、熱が出るわけでもないし、
ご飯もちゃんと食べれるんだす・・・」とならべはじめ
(じゃあ、元気なわけですね、といいたいのをぐっとこらえて)
「では、咳は出ますか?」
「んだ、セギがとまらねんだす」「鼻はどうです?」
「んだ、ハナも垂れっぱなし・・」・・どうも見栄っ張りが多いようで。 |
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「最近、佐藤さんかおみねえばって(顔見ないけど)、
どっかぐあいでも悪いんでねーのげ」「んだな」「・・・」
というのは病院おきまりのお笑いですが
「カゼでずーっと寝込んでて、やっと元気になったので来ました」
といわれると、こちらの力が抜けます。
「それは良かったねえ」としかいいようがない・・・ |
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咳が続いているおじいちゃんを前にして、おばあちゃんいわく
「うちのじいさんは、タンショウで困ったモンだ」と。
僕が、えっ?と驚いていると「いづも、タンばっかりだしとるもん」
ああ、なるほど「痰・症」か。あせったなあ、もう |
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ちょっと耳の遠いおばあちゃん。看護婦が血圧を測って
「少し高いわね、たぶん、いまきたばりだからだべ
(今来たばかりだからでしょう)」とはなした。
びっくりしたような顔をしてしばらく看護婦の顔を見つめていた
おばあちゃん、急に笑い出していわく
「まあ、『いまくたばるからだべ』っていわれたのかと思ったわ。
ハハハ、ああ、びっくりした」と。
背中で聞きながら、そんなこといいそうな怖い顔してたんじゃないかと
素直に笑えない院長なのでした |
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