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 無症状の高血圧も治療の必要があるの？ |
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気付かないうちにそっと忍びよる生活習慣病。活動的で、健康そのものに見える人がある日、突然
倒れてしまう・・・原因は脳卒中。しかし、この恐ろしい脳卒中は、血圧をきちんとコントロールしていれば、
防ぐことが出来るのです。
脳卒中には、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の三つが含まれ、かつて日本人の死因の第一位だった
のですが、ガン、心臓病に抜かれて今や三番目です。確かに一回の発作で死ぬような脳卒中は
減っていますが、患者数は横ばいか増えているという推計もあります。命はとりとめても、後遺症が残ること
が多いのです。手足のマヒが残ったり、言葉が不自由になったり、痴呆状態になることもあります。
日本人の老人の痴呆の半分近くが、このような脳血管障害が原因です。そして脳卒中で死亡する危険は
血圧が上がるほど増加します。血圧はなるべく低く保っておくほうが安全と考えられるようになっています。
収縮期血圧が140mmHg，または拡張期血圧が90mmHg 以上を高血圧症といい，日本で最も多い
病気の一つで，総人口の約20％を占めています。高血圧は俗に静かな殺し屋（サイレント・キラー）
と呼ばれます。殆ど自覚症状がないが、そのままにしておくと、日々動脈硬化は進行し、脳卒中や
心筋梗塞など生死に関わる病気がひきおこされる。無症状であるが故に放置されがちです。
脳卒中の危険因子で高血圧と答えられた人は５人に一人。血圧が高いのに全くきづかずに暮らしている
人は最も危険ですが、健診で高血圧を指摘されているのにそのままの人や、せっかく病院に通って薬を
処方されているのに、血圧が十分に下がっていない人も安全ではありません。薬を飲み忘れたり、
副作用が心配と少な目に飲んだりしている人もいます。高血圧の期間が長い程、動脈硬化は目に見えず
進行しているのです。40、50代の高血圧ほど、よけいきっちりコントロールしておかないと、命を縮めます。
糖尿病、高コレステロール血症、肥満も、自覚症状がほとんど無いのに、徐々に重篤な合併症を来す
という意味でサイレント・キラーといえる慢性疾患です。これらは「死の四重奏」とも呼ばれ、全てそろうと
非常に大きな危険を抱えることになります。
血圧は年令と共に上昇する傾向にあり、若い頃低かったから、はあてになりません。女性は特に
更年期以降、血圧が上昇してくる方がみられます。
カゼを引けば、のどが痛い咳が出ると行って病院を受診されます。カゼは自然に治りうる病気ですが、
高血圧はそうはいきません。症状のない今、自分の血圧をみなおしましょう。耳を澄ませば、沈黙の音も
聞こえるはずです。
（北鹿新聞「お茶の間クリニック」） |
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