院長のエッセイ

18歳のハローワーク |
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1.仕事の内容を教えてください。
内科の診療所での外来診療です。入院設備もあります。風邪や腹痛などから、高血圧・糖尿病などの
いわゆる生活習慣病の管理・治療・予防に当たるとともに、往診、介護福祉への参加、地域の健康啓蒙
などに参画しています。地域医療の中でのプライマリ・ケアという立場です。
それまでは、大学病院や国立病院などでいわゆる勤務医として、救急医療や透析などの専門医療にも
携わってきました。
2.その仕事に就くために必要な資格がありますか。また、高校卒業後にどの様な進路選択が必要ですか。
医師免許取得のため、国家試験に合格する必要があります。
通常は大学医学部に進学することになりますが、4年生大学を卒業した後に入学することも可能です。
3.今の仕事を選んだ理由、やりがいを感じる場面について教えてください。
父が内科医で開業していました。幼少時からその姿を間近に見ていた影響が大きいと思います。
人間への興味が強いこと、人のために働きたい、という基本的な希求があったと思います。
よく言われることですが、患者さんが病気を克服して喜ぶ経過を共有できることですが、
そのたびに自分も何かを克己できることでしょうか。
4.仕事をしていて大変だと感じるのはどんな場面ですか。
基本的には充実していますが、常に勉強・修練が必要で、なによりも経験値を高めることが必須な分野です。
患者さんの状況に対応できる十分な力量がないと感じるときに、焦燥を感じることがあります。
また、メディアに翻弄されて必要以上に医療不信を抱えている患者さんとの対応で、
寂寥をおぼえることもあります。
5.職業・大学選びの際に基準にしたこと大学で得たことなど鳳鳴生へのメッセージをお願いします。
偏差値だけで選ばないでほしい。
例えば、慶應大学なら、少なくとも福沢諭吉先生の著作を読んでみるとか。下見するなり、
OBへのあこがれでも結構。そのモティベーションの確かさが結局、合否の鍵を握ると思います。
ユニバーサルというだけあって「大学生活で得たものは森羅万象に渡り?図りしれない」といえます
(ただし他の選択をしていないので比較の上での意見ではありません)。
医学部は、知識としては理系ですが、患者さんとの人間関係など、文系の要素も強く
私もむしろその傾向でした。臨床だけでも、外科・内科・小児科・精神科などの選択肢があり、
他に基礎研究・薬学・公衆衛生などという分野も存在し、可能性は無限です。
人間・病い・癒し・福祉などに興味と意欲があれば、ぜひ選んでほしい進路だと思います。
「本当の夢は必ず現実化する」私個人の経験から得た教訓です。だから、みんな頑張れ!
(母校からのアンケートに答えて) |
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