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院長のエッセイ


 スーパーボランティアの喜び

震災が多発する中、スーパーボランティアなる言葉が生まれた。「困っている人がい
たら放っておけない、なにかしてあげたい」引退し好きなことをしていい立場にいなが
ら、ひたすら人助けのために日本中を奔走する。数百人の救助隊を尻目に30分で
遭難児を発見してしまった。その目は生きる喜びに満ちている。「人に喜んでもらうの
が幸せ」なのが人間であると定義した人もいる。まさに宮沢賢治雨ニモマケズの「でく
のぼう」ではないか(激賛の言葉です)。

利他行動で自身の健康度が上がるという報告がある。カナダの大学研究で、高血圧
の高齢患者を2グループに分け毎週40ドルを3週間渡し「自分のために使って」、も
う一つには「誰か他の人のために使って」と伝えた。この結果後者のグループの血圧
は前のグループに比して著しく下がった。そのインパクトは健康的な食事や頻繁なエ
クセサイズと同等だった。他にも同様の報告は多数あり、医学的にもボランティア活
動が健康長寿に利するということが裏付けられている。

そんな見返りのことなど意に介さず、今日も彼は人々のために汗を流している。






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